「グレイスフル塩尻」施設長、増澤百合子さんから、社会福祉法人サン・ビジョンのことを伺いました。
Q増澤さんは、介護分野に長く携わっておられるのですか?
元々、介護職でサン・ビジョンに入職して、長く上伊那地域の福祉に関わってきました。
ひとつ前の役職は、私自身の自宅がある辰野町の「第2グレイスフル辰野」所長でした。
Q管理職のうち、女性の占める割合はどのくらいですか?
女性が半数を占めますと言いたいところですが、男性の割合が55%、女性が45%です。
Q社会福祉法人でありながらワイナリーを経営されているとか?
前理事長の杢野が、地域の「困っている」という声に敏感に反応する人でした。
塩尻市長との懇談で、荒廃地があり、山肌が見えてしまっていて「困った」とお聞きしたことがきっかけでした。また、自身がワイン愛好家でもあったので、信州塩尻の地でサスティナブルなワイナリー経営をすることで地域を元気にしたいと願ったことも、ワイナリー経営を始めた理由です。
ワイナリーの運営は地域の就労支援事業所と連携していて、「フルサポート塩尻」の皆様に圃場管理をお手伝いいただいたり、「すみれの丘」の皆様にワイン箱を作っていただいたりしています。
Q「SUNSUN STYLE BLOG」を興味深く拝見しました。職員採用に力を入れている様子が窺えます。ところで、採用する職員の中で、福祉系の学校を卒業していない方もいらっしゃいますか?
弊法人の場合、新卒の7割が福祉系学部以外の卒業生です。そのみなさんは、入職してから業務を覚えてもらっています。
Q複数の県に事業展開されていますが、異動の範囲を教えてください。
基本的に、他県の事業所に異動することはありません。(幹部候補者の研修などで、異動するケースはあります。)ご本人の生活環境を十分考慮したうえで、県内施設で行っています。
福祉施設のいいところは、地元密着であることです。子どもが熱を出して迎えに行くとなっても、同じ町内とか隣町で仕事をしているので、すぐ迎えに行けるみたいに。
働き方も柔軟に対応しています。例えば、お子さんが幼い間は短時間正職員やパート職になり、進学など費用が掛かるようになったらフルタイムの正職員に戻るなど、職員の事情に合わせたフラットな勤務選択ができます。
Q貴法人ならではの職員研修制度はありますか?
希望する職員を対象に、サンフランシスコのJFK大学で10日間のマインドセルフを中心とした研修プログラムがあります。
私も以前、この研修に参加させていただきました。私自身は、「人の役に立つシゴト」をプレッシャーに感じていた自分に気づく機会をいただけたと思っています。人が人をサポートするのだから、自分自身を大切にしていいとか、失敗しても大丈夫であるとか、新たな学びがあり、仕事に対して心が軽くなったことを覚えています。
福利厚生とは違うのですが、働く環境の整備に力を入れています。
介護や保育の記録業務は、スマホ端末・タブレット端末で即時入力できる環境になっています。また、労働安全衛生の観点から、ノーリフティングポリシーといって力に頼らない介護をめざし、リフトなどの導入をすすめるなど、職場の衛生環境向上に努めていることも特徴です。
Q海外研修があるのですね。労働衛生面も含めて、働く人に配慮された職場環境は大切なことです。
おかげさまで、職場満足度調査で「仕事にやりがいを感じる」と答えた職員が92%いました。比較的高い数字ではないかと自負しています。また、離職率は、今年度(2019年12月現在)、転居などやむ負えない事情なども含めて8%です。
「信州ふくにん認証企業」といって、キャリアパス構築や人材育成、職場環境改善等の取組が一定以上の水準にある福祉事業者を長野県知事が認証する制度があります。現在、長野県下で12事業所が認証を受けており、その内の10か所が弊法人の事業所です。
今後も、職員が定着しやすい職場づくりに努めていきます。
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ありがとうございました。
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